海への原油流出、メキシコ湾、シンガポール沖、大連の比較



39 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/19(月) 18:41:33.19 ID:7/+p0ttT0
お前らメキシコメキシコって言うけど


流出原油は1500トン 中国のパイプライン爆発


http://sankei.jp.msn.com/world/china/100719/chn1007191441003-n1.htm


 19日付の中国紙、新京報などによると、中国遼寧省大連市の港にある石油パイプラインの爆発事故で、海に流出した原油は1500トンに上り、海面の汚染面積は100平方キロになるとみられることが分かった。


 当局は既にオイルフェンスを設置し、船舶を出動させて原油の除去作業を開始。今後十数日間で流出した原油の大半を除去できる見通しという。パイプラインは16日夕に爆発した


46 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/19(月) 18:53:32.75 ID:/4pftyC/0
>>39
メキシコは3ヶ月で700トンだったのに僅か3日で1500トンとかどんな大爆発だよ

「メキシコのあれが700トンとかどう考えても少なすぎるだろ」と思ってちょっと調べてみると、今年5月25日にシンガポール海峡でタンカー衝突事故があり原油2500トンが流出したというニュースが見つかった。中国・大連の事故で海上に流出した原油量より1000トンも多い。

シンガポール沖で船舶衝突、原油約2,500トンが流出 | IBTimes
 シンガポールの港湾当局によると、現地時間で25日午前6時過ぎ、同国南東部沖約13キロのシンガポール海峡で、マレーシア船籍のタンカーとセントビンセント・グレナディーン船籍の貨物船が衝突、約2,500トンの原油が流出した。現在、同海峡には20隻の船が配備され、流れ出た原油の回収に当たっている。

 この衝突で、タンカーの一部が破損したが、負傷者は出なかった模様である。ただ衝突により流出した原油量は少なくなく、米ブルームバーグ紙によると「オリンピックの水泳プールを満たすに十分な量」だという。


2500トンでオリンピックプール1杯分程度とすると、大連の1500トンは 3/5杯分。


ここでAP通信のまとめによると、メキシコ湾事故で流出した原油量は累計で9200万ガロンから1億8300万ガロンと推測されており、ありがたいことに「オリンピックプール 154-307杯分」と分かりやすく紹介してくれている。これにより、メキシコ湾事故の流出量は、シンガポール沖衝突事故の 150倍から 300倍、大連爆発事故の 250倍から 500倍であると分かった。下の画像でおおよそ 1:250 または 1:500 を面積によってあらわした。青の面積を「1」とすると、赤の占める面積は「255」(上)、「505」(下)である。




上の図で 1/250、1/500のイメージをつかんだら、「Blue Hole - メキシコ湾原油流出の広さ」のページで、日本と比較してみるのもいいかもしれない。

2010年4月20日に発生したメキシコ湾原油流出は、2ヶ月経った6月20日になっても依然おさまらず、被害範囲を拡大させています。
現在までに50万キロリットルの原油が流出しました。
日本人にはメキシコ湾の広さがつかみにくいので、流出範囲を日本と比較しました。

というわけで、大連のパイプライン爆発事故による原油海上への流出量はメキシコの事故よりもはるかに少ない。もちろんメキシコ湾事故は史上最悪レベルの原油流出例だから「大連はその数100分の1ですよ」というのは見過ごす理由にはならないけど、シンガポールのように類似する規模の事故が2ヶ月前にも起こっている。



ちょっと補足。大連の「海上への流出量1500トン」は中国本土の国営ラジオ局 China National Radio が伝えたもので、今後増える可能性、実際にはもっと多い可能性は十分にあるので注意。また、シンガポール沖の流出については最終的に5000トンに達した模様。つまりメキシコ湾事故は最近のシンガポール沖タンカー事故の75倍から150倍の規模である。とか言うとメキシコ湾事故が大した事ないに思えてくるがいいのだろうか。実際そんなに問題でもないのかもしれないが。




あともうひとつ。

7月20日時事通信の記事「中国、エネルギー消費世界一=昨年米国抜く
 【ニューヨーク時事】中国が昨年、世界最大のエネルギー消費国になったことが国際エネルギー機関(IEA)の最新データで分かった。約100年にわたり首位だった米国は、その座を譲った。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)が19日報じた。
 同紙によると、2009年の中国のエネルギー消費量は石油換算で22億5200万トンに達し、米国の21億7000万トンを約4%上回った。中国の消費量は長年にわたり年間2けたの伸びを記録。10年前の消費量が米国の半分程度にとどまっていたことは、中国のエネルギー需要がいかに急速に拡大してきたかを物語っているという。

アメリカと中国の1年分のエネルギー消費量は両国合わせて石油換算で約40億トン。メキシコ湾流出分は50万トンとして、8000分の1。



おまけ。6月末に「プール水道代150万円ムダに」というニュースがあったけど、このとき出しっぱなしにして無駄にした水の量が「約7900立方メートル」でつまり7900トン。水ならこれだけ川に垂れ流しても何の問題もないんだけどねぇ、という。